【コラム企画第2弾】
導入後が本番!
MerQuriusを“使いこなす”ための運用ポイントとは?

2024年に配信した「食の安心・安全コラム」では、MerQuriusを導入する前の品質保証業務のあるべき姿について、大手食品メーカーの品質保証責任者様をアドバイザーとしてお迎えし、全9回にわたりご紹介しました。今回のコラムでは、MerQuriusを導入した後に、どのように運用すれば業務効率の向上につながるのかについて取り上げております。「導入したものの具体的な運用・活用方法が分からない」「他社の運用事例を知りたい」といったお声にお応えし、運用のポイントや工夫について、アドバイザーの視点から分かりやすく解説いただきました。

 

最終回:「導入後が本番!MerQuriusを“使いこなす”ための運用ポイントとは?のまとめ」編

掲載日:2026年2月24日

ここがポイント

  • MerQurius導入はゴールではなくスタート。80点から始める発想が定着のカギ
  • 維持と拡張を意識しながら、無理のないタイミングで“育て続ける”ことが重要

MerQurius導入をどう考えるべきか

JFEシステムズ(以下、JFE):これまで、4回に渡って導入初期の考え方から安定期の活用、他システム連携までお話を伺ってきました。最終回となる今回は、MerQuriusを長く使い続けるための考え方について、改めて整理いただけますでしょうか?

アドバイザー

MerQuriusは、商品の品質情報を管理する仕組みであり、品質保証・商品開発・法令対応といった業務を支援しながら、原料・配合・表示・規格書などの商品に関わる情報を一元管理できるシステムです。会計や経理システムのように「これが正解」という型がありません。
そのため、自社の導入目的や業務に合わせて、どのような仕組みにするかを自分たちで考える必要があります。その際、食品メーカーが管理する品質情報には多くの共通点があるため、他社事例を参考にしながら「どんな情報を、どのように管理するか」を検討していきます。

私自身、数十社の食品メーカーにMerQuriusの使い方を伺ってきましたが、管理している情報の種類は似ていても、組織体制や役割分担が異なるため、同じMerQuriusを使っていても、まったく同じ仕組みの会社はありません。

そこでMerQuriusをどのように導入し、どのように考えながら、品質情報の管理ツールとして継続的に活用していくのかを整理しました。

導入初期に意識すべきこと

アドバイザー

導入初期の段階で、いきなり100点の仕組みを作ることは難しいものです。
そのため、他社事例を参考にしながら、自社のビジネスモデルに合った形を考えることが重要です。

導入目的を達成するために、
「どの部署が」、「どのタイミングで」、「どのような判断」をして品質データを登録しているのかを明確にする必要があります。理想的には、品質データの登録から確認までの流れをワークフローとしてMerQurius上で実現し、日々の業務を通じて最終目的を達成する形が望ましいと言えます。

ただし、これまでシステムを使わずに運用してきた業務のやり方をベースに導入するため、最初から想定どおりに進むことはほとんどありません。そのため、他社がどのように運用を軌道に乗せているのかを参考にしながら、特に入力を担当する部署を手厚くサポートし、正しい情報が確実に登録されることに注力することが重要です。入力が進むことで、商品を中心に原料情報やパッケージ関連情報が自然と蓄積され、製品規格書をはじめとした品質情報を含む各種書類も、スムーズに作成できるようになっていきます。

安定期に入った後の「維持」と「拡張」

アドバイザー

導入当初の目的がある程度達成されると、この仕組みを安定して使い続けたい(維持)、さらに活用の幅を広げたい(拡張)といった次のニーズが生まれてきます。

【維持について】

MerQuriusを継続して利用するためには、通常の保守費用に加えて、法令対応が必要になります。通常の保守費用とは、Windows11対応やM365対応など、IT環境の変化に対応するための費用です。これはMerQuriusに限ったものではなく、どのシステムでも継続利用する以上、必要となるもので、導入時点で内容と費用は決まっています。

一方、法令対応は、アレルギー物質の追加や原料原産地表示制度など、毎年のように発生する法令改正に対応するためのものです。品質情報を管理するMerQuriusならではの重要なポイントと言えます。MerQurius自体は、法令対応を行えることが基本機能として備わっており、通常の保守の中で対応可能です。

ただし、各社ごとにカスタマイズしている帳票や画面については、法令変更の影響を受ける場合があり、その際は別途対応が必要となります。そのため、カスタマイズは必要最小限に留めることが重要です。カスタマイズが増えるほど、維持管理の負担やコストが大きくなるためです。

なお、法令は突然変わるものではないため、事前に改正内容を確認し、カスタマイズ部分への影響があるかどうかを、早めにJFEシステムズへ相談することがポイントとなります。

【拡張について】

基幹系システム(物流・販売・生産)との連携は、二重入力がなくなることで業務負荷の軽減や入力ミス防止につながり、効果は非常に大きいです。一方で、基幹系システム側にも一定の費用がかかります。また、基幹系システムは事業の根幹に関わるため、連携がうまくいかなかった場合、出荷ができなくなるなど、影響も非常に大きくなります。そのため、基幹系システムを見直すタイミングで、MerQuriusとの連携を検討することを強くおすすめします。

一方、ナレッジの活用については、各社で目的は異なるものの、積極的に取り組む価値があります。MerQuriusが順調に稼働すると、製品の品質情報が自然と蓄積され、これまで各部署でバラバラに管理していた情報が一元化されます。

例えば、

 

  • 品質アセスメントの結果を保存したい
  • パッケージの入稿原稿を残したい
  • 原料の産地証明を管理したい

 

といった要望にも、比較的容易に対応することが可能です。

MerQuriusでは、製品を「品質情報単位(JAN+枝番)」で管理しているため、その単位に情報を集めていくだけでも、確実なナレッジの蓄積につながります。

最後に「MerQuriusは導入してからが本番」

アドバイザー

最後に、MerQuriusは「品質情報」という、これまで体系的に管理されてこなかった情報を扱うシステムです。そのため、社内に定着させることを考えると、導入してからが本当のスタートと言えます。同じ製品であっても、使用している原料や配合が異なれば、管理すべき品質情報も変わります。その分、品質情報を正確に管理し続けることは決して簡単ではありません。

いきなり100点の仕組みを完成させることは難しいため、まずは80点の状態でスタートし、運用しながら少しずつ100点に近づけていく。

この進め方が、社内に定着しやすく、コスト面でも無理のない方法だと考えます。

さらに機能を拡張するかどうかは用途次第ですが、社内稟議の通しやすさや検討の進めやすさを考えると、法令改正に伴うカスタマイズと並行して対応するなど、拡張のタイミングを工夫することも重要なポイントとなります。

JFE:ありがとうございます。MerQuriusを通じて、皆様の業務効率化のお手伝いをしたいと考えています。MerQuriusの基本を理解するためのセミナーなど、さまざまなセミナーも開催しておりますので、ぜひご視聴ください。

 

◆【常時開催】品質保証部門の課題解決30分Webセミナー
   https://www.merqurius2002.com/seminar/30minuts

 ◆ 3/4開催:MerQurius Net 包材規格書サービスご紹介セミナー
    https://www.merqurius2002.com/seminar/s20260304_houzai
◆ 食品メーカー様向け 品質情報管理業務のDX推進Webセミナー
    https://www.merqurius2002.com/seminar/dx_seminar

本コラムアドバイザーの経歴

大手食品メーカーにて研究開発、品質保証責任者を歴任。長年に渡って、同社のMerQuriusの社内運用にご尽力をいただいており、今では同社の情報系の重要な中核システムとして全社でご活用を頂いております。2011年には、第1回食品表示検定・上級にも合格されており、現在は後進の育成にご尽力されています。

前回は以下からご覧いただけます。

2024年掲載「食の安心・安全コラム」全9回
~20年来のMerQuriusユーザーが語る品質保証業務のあるべき姿とは?~
はこちらからご覧いただけます。
https://www.merqurius2002.com/food_safety_security1

 

JFEシステムズでは、品質保証部門の課題解決に関するセミナーを定期開催しております。
多くの食品メーカーで実際にどのようにMerQuriusを活用されているのか、事例等もご紹介しております。ぜひご参加ください。

※「MerQurius」は、JFEシステムズ株式会社の登録商標です。その他の記載されている製品名は各社の登録商標または商標です。

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