社会の変化によって状況は大きく変わりました。SNSの普及により、情報発信は食品メーカーからお客様へと移っています。また、人に優しい社会の実現が謳われるようになる中で、食品メーカーへの不信が高まるような様々な事件が発生しました。そういった背景から、度重なる法令改正も行われてきております。
図2 様々な法令改正

これにより、品質保証部の役割も変化しました。生産管理を確実に行うだけでなく、お客様やお得意様への品質情報の開示も重要な役割となりました。品質情報は様々な書式で提出が求められます。eBASE、アルカナム、FDBといった商用データベースの書式、お得意先ごとの専用書式も数多くあります。
また、度重なる法令改正だけでなく、気候変動や紛争といった不確定要素による原料変更も増加しており、その度に、書類の再提出が必要となります。
開示方法も多様で、自社のSNSやホームページ、ネット通販の商品ページなどで行うことがあります。ただし、公開する内容については単に食品メーカーの考えだけでは十分ではありません。取引先や法令が定める公開レベルも考慮する必要があります。また、製造ノウハウや配合ノウハウは公開したくない場合もあります。何をどの様に開示するのか決めることも一苦労です。
同じ商品、同じパッケージでも使用原料が異なる。反対に使用原料は同じであるがパッケージは異なるというケースが日常的に発生しており、この管理を確実に行う手段として、各社ではMerQuriusの導入を進めているようです。