品質保証業務の理想を断定することはできませんが、食品メーカーの役割や品質保証部の役割はこれからも変わらないと考えます。

しかしながら、食品メーカーを取り巻く環境は大きく変化しており、社会やお客様からの要請に応えなければなりません。特にCSRの観点からは、安定調達と安定供給が求められます。そのため、調達、生産、販売といった事業の基盤となる活動について、見直しを進める必要があります。
例えば、気候変動に伴う産地の見直しや、CO2削減に向けた生産性改善、物流負荷の低減、包装資材の見直しなどが挙げられます。これらの見直しは、原料代替、配合変更といった品質情報の変更を伴い、管理は今以上に複雑化します。また、得意先や消費者が求める品質情報も高度化、精緻化が進んでおり、今後は国際基準に沿った原材料表示やウェブサイトでの品質情報公開などが求められます。
さらに、個別の消費者を対象とするビジネスでは、要求が複雑化します。例えば、アレルゲンの部位の情報(黄身は食べられる等)やたんぱく含有量まで求められたり、産地情報には国名だけでなく地方名も要求されたりします。
これらの環境変化にどのように対応するのかは、品質保証部だけの問題ではありませんが、責任部署として大きな重要性を持つことは間違いありません。法的要求事項に対応するだけでも大変ですが、さらに社会やお客様からの要請に応えるためには、これまでにない対応が必要となります。
そんな中、こういった状況に適切に対応する一つの手段としてMerQuriusがあります。
MerQuriusを利用すると、お客様が求める情報管理や法改正などに順応することができます。課題を解決し、食品メーカー様としての「あるべき姿」へと手助けしてくれる有力なシステムだと感じています。さらに現在では、原料規格書の収集・管理と原材料表示作成業務に特化した『MerQuriusクラウド』があります。MerQuriusクラウドは、ライセンスの購入やサーバーの設置など初期投資が不要であることからスモールスタートが可能です。
ますます高度化する食品業界の品質情報は、品質保証部だけで管理することは難しく、社内、社外の利害関係者を含めた多くの人々の協力と情報連携が不可欠だと考えています。また、原料、包材、配合、商品を版単位で管理でき、社外も巻き込んだ仕組みを構築できるMerQuriusを中心とした仕組みの可能性を感じています。